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鼈甲、牛甲、セルロイド(合成樹脂)のヴィンテージ前挿し4種|日本髪、失われた日本の伝統工芸、技術。

過日も少し書かせていただきましたが、長引くコロナ禍“騒動”の影響が和装小物の業界にも重く圧し掛かってきています。べっ甲業界も同じく、ここ暫く新作かんざしの製作、入荷が滞っています。(2021.02.掲載商品)

定期的に開かれている業界の会合も回数がめっきり減り、その場で行われる材料の競りや商品の売買、さらに比較的高齢者の多い職人も会合に出て来れず、新たなモノづくりの商談もなかなか前に進みません。そしてこの流れを受け、また一人、また一人と腕利きのベテラン職人が第一線から少しずつ退き始めています。

希少性の高いホンモノの手作り品を取り扱う専門店(小売店)である弊社としては、なんとも歯痒い毎日を送っています。

 

それにしてもこの“騒動”はいつまで続くのでしょうか?度重なる緊急事態宣言下の灯の消えた夜の銀座ほど不気味なものはありません。飲食店はもとより、関連した、また近隣の、様々な業種の人々の活気、営みも、長らく静寂に包まれています…。

 

鼈甲、牛甲、セルロイド(合成樹脂)のヴィンテージ前挿し

 

さて、そんな中、本日は普段は店頭にお出ししていないヴィンテージもののかんざしをご紹介させて頂きます。おおよそ昭和の中期から後期ごろに掛けて製作に製作された日本髪用の前挿しになります。いずれも現代ではほぼ製作されなくなった(できなくなった)、ある意味貴重なかんざしです。

随分前にとあるお取引先より、仕入れ、弊社でメンテナンスをさせて頂いた未使用のかんざしになります。以前も同様にヴィンテージものの小振りな平打ちかんざしをご紹介したことが御座いましたね。

他にもこうした古き良き時代の簪や髪飾りが御座いますが、商品の特性から店頭販売のみとさせていただいております。ご興味のある方は大変申し訳御座いませんが、事前に在庫確認の上、ご来店をお願いいたします。それでは順に「牛甲」2種、「鼈甲」、「合成樹脂」の順にご紹介させていただきます。

 

古き良きべっ甲かんざし・全8種|白べっ甲平打ち、前挿し|未使用のアンティーク(ヴィンテージ)簪」2021/02掲載商品

白べっ甲牡丹飾り簪2019|日本の古き良き伝統技の復刻、振袖、色打掛におすすめなかんざし。」2019/02掲載商品

礼装、準礼装の装いに|白鼈甲菊彫刻飾付き簪|光る鼈甲職人の技」2019/03掲載商品 【完売】

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かんざしの起源やべっ甲の歴史などについて寄稿させていただきました|中央区文化・国際交流振興会だより№74・Dec.2020

今までに中央区の伝統文化にちなんだ企画において、2度講演をさせて頂く機会を頂きました。そうしたことからこの度、中央区の機関誌のひとつ、「中央区文化・国際交流振興会だより」(表紙は銀座にちなんだ交詢社の挿絵)に、和装(伝統工芸)、かんざし、そしてべっ甲について寄稿させて頂く機会を頂戴いたしました。本日はその機関誌をご紹介させていただきます。

もともと文才がないうえに、文字数や〆切などの制約がある中、苦心して書かせていただきました。もしかすると、読みづらい、分かりにくいところもあるかと存じますが、ぜひ一度、お目を通していただければ嬉しく思います。

なお、掲載させていただいた画像を拡大してもお読みいただけると思いますが、一部本文のみ抜粋してテキスト化しております(続きを読むをクリック)。少々長文になりますが、どちらからでも結構ですので最後までご一読していただけましたら幸いです。

 

また本機関誌は非売品ですが、店頭にまだ若干数置いてございます。ご興味のある方には無償にてお渡ししておりますので、どうぞお気軽にご来店のうえ、お尋ねください。(数がなくなり次第配布を終了させていただきます。)

 

中央区文化・国際交流振興会だより№74・December 2020中央区文化・国際交流振興会だより№74・December 2020

中央区文化・国際交流振興会だより№74・December 2020 中央区文化・国際交流振興会だより№74・December 2020

 

「江戸べっ甲と粋な和装小物の魅力」/銀座かなめ屋|まちかど展示館で学ぶ「人に話したくなる!中央区の歴史文化と技」全2回|令和2年度」2020/09掲載

中央区まちかど展示館|公式TV、YouTube「こんにちは 中央区です」に出演させて頂きました。」2019/07掲載

和装からみる「江戸の粋」YouTube動画|和装の伝統文化をささえる~銀座いせよし、銀座かなめ屋」2018/09掲載

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古き良きべっ甲かんざし・全8種|白べっ甲平打ち、前挿し|未使用のアンティーク(ヴィンテージ)簪

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本日はおよそ昭和の中期から後期に掛けて製作されたという、未使用のアンティーク(ヴィンテージ)もののべっ甲かんざしをご紹介させて頂きます。(2019.03.掲載商品)

 

お写真をよくご覧くださればお分かりになるかと思いますが、ところどころに小傷などの痛みが御座います。しかしこれはよくネット上で見掛ける中古(使用済み)のアンティークかんざしではなく、いずれも経年劣化による自然な痛みになります。

 

なんでもそうですが、べっ甲製品も長期間ご使用にならないと痛みも進みます。保管方法などにもよりますが、もし長期間ご使用にならない場合は時折桐箱から出して、風に当てられると宜しいかと思います。もちろん、実際にご使用になられるのが一番ですが。

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白べっ甲牡丹飾り簪2019|日本の古き良き伝統技の復刻、振袖、色打掛におすすめなかんざし。

 

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本日は美術館に収蔵されていても決しておかしくない、大変見事なべっ甲かんざしをご紹介させて頂きます。(2019.02.掲載商品)

 

現代ではほとんど目にすることが無くなってしまった、白べっ甲花嫁用簪一揃え(アメブロへ⇒)。神前式の厳かな結婚式で、白無垢姿の花嫁が綿帽子を被り、その時に髪に挿しているかんざしです。

通常立体的で吉祥に纏わる華やかな装飾を施した《》、《》、《対の前挿し》の4点で一揃えになります(これに《対の後ろ挿し》が加わり6点の場合も御座います)。

今では辛うじて、合成樹脂製のものを見掛けますが、べっ甲製のホンモノはネット上でも滅多に目にすることはありません。

 

いつもお話ししているように、時代、価値観の変化に伴い、需要と供給のバランスも変化していき、残念ながら失われようとしている日本の素晴らしい伝統工芸技術)の一つではないでしょうか。

今から十数年前に一度、べっ甲製品の制作に携わる方にお聞きしたことがあります。

 

今、白べっ甲で同様の花嫁用かんざし一揃えを製作することは可能でしょうか?またもし可能だとしたら費用は幾らぐらいになりますか?…

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