べっ甲菊金蒔絵帯留2022|白べっ甲に蒔絵された凛と優しく佇む一輪の菊、周りの黒べっ甲が引き立てます。
「完売」
本日は今年初めてのべっ甲製帯留をご紹介させていただきます。前回ご紹介しました、洋風モダンな「べっ甲白蝶貝本水晶タブレット帯留2021」とは全く雰囲気の異なる、和テイストの落ち着いた帯留です。(2022.02.掲載商品)
基本的に、帯留は礼装(フォーマル)の装身具ではなく、洒落物(カジュアル)の装身具になりますので、TPOにもよりますが第一礼装の黒留袖にはあまりお勧めしておりません。
ただし、本日ご紹介するような、吉祥文様でもよく見られる菊をあしらった重みのある帯留でしたら、あまりかしこまり過ぎない式典や機会でしたら、準礼装の色留袖や訪問着などに身に着けても宜しいかと思います。
「べっ甲白蝶貝本水晶タブレット帯留2021|乳白色に輝く水晶が美しい、優しい印象の帯留。準礼装から普段のキモノまでお勧め。」2021/10掲載商品
帯留めを側面、裏側からご覧になるとこのようになっています。
真ん中をくり抜いた黒べっ甲の上に白べっ甲をはめ込み専用の溶剤にて接着しています。そうすることにより、白べっ甲に光が通り明るく映ります。
また、通常希少で高価な白べっ甲には、その優しい温もりと透明感が映えるよう、それを覆うような蒔絵などはあまりせず、無垢のままか、彫刻のみで仕上げるのが一般的です。
しかしながら今回の帯留は、全体の色合いや構図を考えたのでしょう。本来でしたら黒べっ甲の黒色に金蒔絵で描いた菊が映えるように、黒べっ甲に金蒔絵を施したいところですが、贅沢にも白べっ甲に蒔絵を施しています。
敢えてそうすることにより、黄色みがかった白べっ甲と金色の金蒔絵とのコントラストが弱まり、優しい印象の菊に仕上がっています。そして周りを黒べっ甲で覆い、まさに額装するかのように一つの帯留として完成させています。
・べっ甲菊金蒔絵帯留 【hpobf220210-1】¥261,800(¥238,000+税) 【完売】
(本体大きさ:約縦42㎜、横60㎜、厚み10㎜、※袴含まず/三分紐、四分紐対応)
(白べっ甲大きさ:約縦32㎜、横42㎜、厚み5㎜)
「べっ甲市松文様金蒔絵帯留兼ペンダントヘッド|和装にも洋装にも、2WAY仕様の優れもの。」2021/09掲載商品
「べっ甲笹文様螺鈿金蒔絵帯留」2014/02掲載商品
《帯留について》
礼装向きの帯留をご紹介するときに度々お話しさせて頂いていることですが、帯留は本来、礼装(フォーマル)の装身具ではなく、洒落物(カジュアル)の装身具です。
その帯留の意匠やTPOなどにもよりますが、訪問着など、準礼装のキモノには着用しても、第一礼装の黒留袖には、基本的に帯留はしません。
しかしこれには諸説あるようで、五大宝石(ダイヤモンド、ルビー、エメラルド、サファイヤ、真珠(オパール、翡翠を入れて七大宝石))、や格調の高い、厳かな雰囲気の意匠が施された、いわゆる‟礼装向き“の帯留であれば、第一礼装の黒留袖に着用しても構わないとも言われています。
お稽古事や、和装を教える側の人であれば、これはまた別ですが、一般にキモノを楽しむのであれば、あまり杓子定規にこだわることもないかと思います。ただし、いつも申し上げているように、基本を知って崩すのと、基本を知らずに崩すのでは、根本的な意味が違ってきます。その場の雰囲気に相応しい装い、また恥をかかないように、豆知識として記載しておきます。
※天然素材(べっ甲、象牙、珊瑚、真珠等)、貴金属(金、銀、プラチナ等)を用いた手作り品は、 製作時に使用する材料、また加工費などにより価格が変動する場合が御座います。また、ひとつひとつ大きさや形状、装飾などが若干変わる場合が御座います。予めご了承ください。
※べっ甲製品の場合、一見同じ様なお品物でも、使用されているべっ甲の品質や厚み等によって価格が大きく変動いたします。
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