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伝統工芸の技が綺麗|べっ甲幾何学模様螺鈿金蒔絵かんざし2023

本日は世界に誇る日本の伝統工芸の技が光る、とても美しいべっ甲かんざしをご紹介させていただきます。初めてホームページ上でご紹介させて頂いたのは2016年。その後、銀座を舞台にした「黒革の手帖2017」で主人公の原口元子(武井咲さん)が使用されたこともあり、大変贅沢でありながらも現在に至るまで人気があり、完売するごとに少しずつ仕様を変えて追加製作してきたかんざしになります。(2023.07.掲載商品)

 

伝統工芸の技が綺麗|べっ甲幾何学模様螺鈿金蒔絵かんざし2023

今回製作したかんざしは大きさの異なる3種。“中”、“大”、そして今回初めて“特大”サイズを製作してみました。記事の下方に貴重な製作風景を収めた動画と、いままでご紹介してきた記事へのリンクを貼っておきますので、ご興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。

 

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金蒔絵は、すべて24金を使用しておりますが、用いる金の産地、種類、大きさ、形状など、また金と一緒に混ぜる化合物などにより、色合い、輝きなどに変化が現れます。

蒔絵に、きらきらとした光沢を表現したい場合は、【丸粉金】(金を鑢(やすり)で削った鑢粉を丸い球形に仕上げた金蒔絵の最も基本的な材料)を、たたいて潰した【平目金】という材料を用います。小判のように平らな面が多いので、その分煌めくような光沢が表現できます。

逆に、マットな仕上がりにしたい場合は、先ほどの丸粉金を作る元の材料、鑢粉をたたいて薄くした【梨地金】を用います。平目金に比べ、ひとつひとつの形状がギザギザになっているため、光の反射が拡散し、比較的マット(艶消し)な仕上がりになります。

中央に見える一見銀色に輝く蒔絵は、【青金】(せいきん/あおきん)を使用します。金に銀を添加したもので、その銀の含有量が全体の20%を超えるものを言います。経年により、表面に現れている銀が若干酸化して、いぶし銀のような少し落ち着いた、趣きのある色合いに変化する場合が御座います。

 

そして色鮮やかな螺鈿も、下地に黒漆を用いることによりより一層コントラストが深まり、きれいに螺鈿の輝きが映えます。

かんざしの峰の先にある白い斑点のようなものは、【鶉(うずら)の卵の殻】になります。
こちらも黒漆の上にランダムにカットした鶉の卵の殻を置いて研ぎだして、蒔絵や螺鈿では表現の難しい“白色”を表現しています。

 

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かんざしの側面、峰から足の中央付近にかけて、黒漆をベースに【截金(きりがね)】という手法の装飾が施されています。

截金(截箔)】(きりがね/かね/はく)とは、金、銀、プラチナなど薄く伸ばしたものを、線、丸、ひし形など、様々な形に切り出して、漆などの溶剤で張り付ける装飾技法を言います。古くから仏像高級美術品に用いられている技法のひとつです。

また、こちらのかんざしには贅沢に、純金(24K)、しかも通常用いられるものより厚手の材料(約0.04㎜)を使用しています。べっ甲の表面に【黒漆(くろうるし)】を用いて貼り合わせ、研ぎだしながら固定させていきます。これは余程のことがない限り、剥がれ落ちることは御座いません。

黒漆】とは、漆が鉄分により黒色に変化する性質を用いて、鉄や鉄を含んだ化合物を混ぜて作ります。古くは、鉄漿(おはぐろ)などにも用いられていたようです。

 

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そして最後に今回の大きな仕様変更がこちら、かんざしの裏側の箔使いになります。以前までの同シリーズのかんざしの背面には何の装飾も施してはいませんでしたので、裏側から覗くと透明な白べっ甲を通して蒔絵や螺鈿の下地が透けて見えていました

かんざしをお挿しになれば、ほとんど見えない箇所なので、特に気にはならなかったかと思いますが、今回は表側の螺鈿、金蒔絵を施した箇所の裏側を、純金の箔で覆っていただきました。

また今回の背面処理により、かんざしを斜からご覧になった時、螺鈿金蒔絵の装飾が立体的に映り、ペイズリー調の幾何学模様の装飾が、かんざしの峰にあたかも“芋継(いもつぎ)され、”パズルのように嵌め込まれたように映ります。

これら日本の素晴らしい伝統工芸の技を散りばめてくださったのは、加賀蒔絵の名蒔絵師、日本伝統工芸士高田光貴さんになります。かんざしの裏側の“K”が氏の落款です。(ぜひ以下のリンク先より製作風景の動画をご覧になってみてください)。

 

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・白べっ甲幾何学模様截金螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf230703-1(中)】¥712,800(¥648,000+税)
(螺鈿金蒔絵:高田光貴/大きさ:約縦123㎜、横70㎜、厚み5.5㎜~4.5㎜)

 

・白べっ甲幾何学模様截金螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf230703-2(大)】¥800,800(¥728,000+税)
(螺鈿金蒔絵:高田光貴/大きさ:約縦126㎜、横80㎜、厚み5.0㎜~4.0㎜)

 

・白べっ甲幾何学模様截金螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf230703-3(特大)】¥880,000(¥800,000+税)
(螺鈿金蒔絵:高田光貴/大きさ:約縦143㎜、横90㎜、厚み5.5㎜~4.5㎜)

※特大サイズは初製作。

 

※一点一点天然素材を使用した手作り(手描き)品となります。かんざしの大きさ、及びべっ甲、装飾(螺鈿、金蒔絵)も一点一点微妙な風合いや色合いなどが異なります。また、予告なく一部装飾の仕様などが変わる場合が御座います。

 

★【製作風景の動画あり】★↓

結婚披露宴、パーティーなど華やかな機会にお勧めな、美しいべっ甲螺鈿金蒔絵かんざし・3種《再》★貴重な制作動画あり|伝統工芸、職人の技が光る幾何学模様截金螺鈿金蒔絵|黒革の手帖2017使用簪。」2020/09掲載商品 【完売】

 

べっ甲幾何学模様螺鈿金蒔絵かんざし(大)2017|黒革の手帖|華麗な着物におすすめ。」2017/08掲載商品 【完売】※ご参考までに、こちらも少し装飾が異なります。

 

べっ甲幾何学模様鈿金蒔絵かんざし(小)2016」2016/09掲載商品 【完売】

 

どのようなかんざしがおすすめか、分からないことなど御座いましたら、どうぞお気軽にご来店の上ご相談ください。色々とお話を伺いながら、ご予算を含め、常時取り揃えております数百種類の中から、最もふさわしいかんざしをお勧めさせて頂きます。

 

▼【白べっ甲かんざし】まとめ(留袖・訪問着・小紋などにおすすめ)

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▼【べっ甲かんざし・蒔絵/螺鈿】まとめ

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▼【黒べっ甲かんざし・真珠使い】まとめ(留袖・訪問着におすすめ

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鶴は千年、亀は万年古来より縁起物として、広く祝事に尊ばれてきたべっ甲

一生に一度の晴れの舞台、結婚式などに出席される新郎新婦のお母様ご親族の方、またご列席されるお客様も、是非べっ甲のかんざしをお勧め致します。べっ甲であれば、大切に保存して頂ければ、一生持ちますし、べっ甲職人が磨けば、ほぼご購入当時のべっ甲本来の輝き、美しさが何度でも蘇ります。また万が一、足などが折れてしまっても修復が可能です。そういった意味からも、べっ甲は次の世代へも受け継いで頂ける素晴らしいかんざしです。

 

※1980年にワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に日本が批准し、それ以降、べっ甲材料の輸入量は段階的に減っていきました。そして、日本が開催国となった第8回(1992年)締約国会議(加盟国で2,3年に一度開催される会議)が開催された年をもって、それ以降現在に至るまでべっ甲材料の輸入が停止されています。現在制作されているべっ甲製品は、その年以前に輸入した材料を少しずつ大切に使用しながら制作されています。

 

※天然素材(べっ甲、象牙、珊瑚、真珠等)、貴金属(金、銀、プラチナ等)を用いた手作り品は、 製作時に使用する材料、また加工賃等により価格が変動する場合が御座います。また、ひとつひとつ大きさや形状、装飾などが若干変わる場合が御座います。予めご了承ください。
※べっ甲製品の場合、一見同じ様なお品物でも、使用されているべっ甲の品質や厚み等によって価格が大きく変動いたします。

 

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