可愛らしいべっ甲かんざし3種|柳に蛙、兎と亀、俵に鼠の金蒔絵
ここしばらく、礼装用のべっ甲かんざしが続きましたので、本日はちょっと一息、普段使いの土台に多く用いられる茨布べっ甲(天然のまだら模様の入ったべっ甲)に、可愛らしい生き物の意匠を描いた、普段使い用のかんざしをご紹介させて頂きます。
実はこのかんざし、5年ほど前にも一度ご紹介したものですが、その後もご好評を得て継続して制作、販売してきましたが、残念ながらこちらのシリーズはひとまずこちらで最後になります。改めて撮影し直しましたのでご紹介させて頂きます。(2017.10.掲載商品)
こちらの3種のかんざしすべて、蒔絵で描かれている意匠は左上側に描かれています。かんざしの挿し方、挿す向きについても、何度かお話しさせて頂いておりますが、基本、頭を後ろ側から見て、右斜め上方から左斜め下方に向けてかんざしをお挿しになられたときに、描かれた意匠、装飾が一番きれいに映えるようになっています。
平安中期の書家、小野道風が若い頃のある日、柳の下で蛙が飛び上がっているのを見掛け、こいつはいったい何をしているのだろう?と見ていると、どうやらその蛙は、柳の枝に飛び付こうとしているようでした。飛び付いては失敗して、また飛び付いては落ちる。何度も何度もそれを繰り返すその姿を見ていた道風は、いつしかその蛙を応援するようになりました。そしてついに、柳の枝に飛び乗った姿を見た道風は、「私もこのように努力しよう!」と考え、努力の末に、三蹟と呼ばれる歴史に残る能書家となったという逸話があります。
・べっ甲柳に蛙螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf171014-1】¥73,000+税
(螺鈿金蒔絵:大岡緑/大きさ:約縦121㎜、横70㎜)
べっ甲(亀)のかんざしに金蒔絵で描かれた楽しそうに踊るうさぎ。うさぎとカメ?!
動物を擬人化した、京都市右京区の高山寺に伝わる有名な国宝、鳥獣戯画(正式には鳥獣人物戯画、全4巻)から取った図柄でしょうか。先ほどの蛙同様、兎もよく描かれる生き物ですね。
・べっ甲兎螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf171014-2】¥73,000+税 【完売】
(螺鈿金蒔絵:大岡緑/大きさ:約縦124㎜、横70㎜)
俵の鼠(俵鼠)。
五穀豊穣、子孫繁栄を意味する縁起の良い図案。大きな俵から、キラキラと光る米粒(螺鈿)がこぼれています。
・べっ甲俵鼠蛙螺鈿金蒔絵かんざし【hpkbf171014-3】¥80,000+税 【完売】
(螺鈿金蒔絵:大岡緑/大きさ:約縦124㎜、横73㎜)
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