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芝山象嵌の黒べっ甲蝶櫛|失われた伝統工芸、芝山の貴重な逸品

「完売」

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もう随分前になりますが、江戸時代から継承されてきた日本の伝統工芸「芝山(象嵌)」が、ついに失われてしまったと言うお話しをしたことがありました。まだ十数年前までは、芝山の装飾が施されたべっ甲かんざしや帯留など、少々高価ではありましたが制作、入手することが出来ました。しかしながら今日では、滅多に目にすることは無くなりました。(2017.09.掲載商品)

 

芝山(象嵌/漆器)の歴史は古く、江戸時代後期(1775年ごろ)、現在の千葉県、成田空港の近くに位置する芝山村大野木専蔵という人物が芝山象嵌を作り始めたのがきっかけと言われています。後に大野木専蔵は芝山専蔵と改名し江戸(東京)へと出ると、芝山象嵌を広めたとされています。

 

漆を使用した研ぎ出しの手法を用いず、べっ甲に貝や金属で制作したパーツを寸分の隙間もなくべっ甲に埋め込む芝山(象嵌)。本日ご紹介するような櫛やかんざし、帯留などの比較的小さく繊細な和装小物類を手掛けられていた最後の芝山師は、今から7,8年程前に他界され、残念ながら後継者もなく絶えてしまったと聞きます。

 

現在では、この芝山象嵌の流れを汲む、横浜芝山漆器(家具や置物など比較的大きなものが主)の芝山師がお二人ご存命で、齢80歳を超えながら今でも、江戸時代から続くこの素晴らしい日本の伝統工芸の技を後世に伝えるべく後継者の育成にご尽力されているようです。

▼「Google Arts & Culture」芝山象嵌

 

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かんざしや櫛など、べっ甲製の和装小物における芝山の素晴らしいところは、漆を塗り研ぎだして平面にするのではなく、埋め込むパーツとまったく同じに土台を彫り、そこに寸分の狂いもなく、上面の深さも均一にまっ平らに埋め(嵌め)込むという技です。しまも上のお写真でもお分かりの通り、埋め(嵌め)込む土台は平面では御座いません。湾曲した面に凸凹無く、貝や金属(18K)を埋め込むのです。蝶の胴の部分は敢えて盛り上げて立体感を演出していますがね。

触角の部分も蒔絵ではなく、溝を掘ってそこに金線(18K)を埋め(嵌め)込んであります。

 

 

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櫛の峰の裏側中央付近に、八の字に、縦筋のようなものが薄っすらとご覧頂けますでしょうか。角度によっては全く目視できません。これは傷ではなく、べっ甲の生地作り(貼り合わせ)の段階で生じた層のようなものです。手で触っても全く凹凸感は感じられません。

 

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・べっ甲蝶芝山18K櫛 【hpkbk170901-1¥170,000+税【完売】2017.12.
(芝山:貝/18K、大きさ:約縦102㎜、横88㎜)
※現品限り。
※10年程前に製作された未使用の櫛になります。ご覧になる角度により多少小傷が目視出来ます。

 

▼【ブログ】ご紹介ページ

https://ameblo.jp/ginza-kanameya/day-20170901.html

 

 

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2009年掲載商品(すべて【完売】)

 

※天然素材(べっ甲、象牙、珊瑚、真珠等)、貴金属(金、銀、プラチナ等)を用いた手作り品は、 製作時に使用する材料、また加工賃等により価格が変動する場合が御座います。また、ひとつひとつ大きさや形状、装飾などが若干変わる場合が御座います。予めご了承ください。

※べっ甲製品の場合、一見同じ様なお品物でも、使用されているべっ甲の品質や厚み等によって価格が大きく変動いたします。

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