『土』と『炎』の芸術・備前焼
『紫峰窯』の加藤光治さん?先生 が個展を開きにいらっしゃいました。
加藤さんとはちょっとしたことがご縁で、もう最初にお逢いしてから5年以上経つでしょうか。
元々備前焼に興味を持っていた私は、加藤さんのお人柄とその素晴らしい作品に心を強く惹かれ、
いつの間にか、毎年銀座で個展を開かれるのを楽しみにしていました。
紫峰窯
<加藤光治 作陶展>
2010年3月1日(月)~7日(日)
11:00~18:30(7日は16:00迄)
備前焼とは、六古窯といわれている「瀬戸」、「常滑」、「丹波」、「越前」、「信楽」、「備前」の中で、最も歴史が古いとされています。
平安時代から鎌倉時代にかけて、その原型を整え、室町時代の茶道の文化の発展とともに世の中に広まったとされています。いわゆる茶道の「侘び」「寂び」の境地に通じる無釉の素肌、素朴な味わいが特徴です。
また、備前焼は釉薬(うわぐすり)などの薬剤を一切使わず、『土』と『炎』からのみ生み出されます。
窯に置いた場所や中に積もった灰や藁(わら)などによって微妙な焼き目が出ます。窯の高温に近いところに置けば表面の土が熔け、ガラスのような光沢が生まれます。窯の下の方に置けば積もった灰が表面に付き、これまた絶妙な風合いを生み出します。
<紫峰窯の内部・1200度位?> <紫峰窯の内部>
最初私が備前焼に出会ったときは、釉薬を一切使わず、土を焼いただけで、なぜ!?このような色合い、風合いが出るのか不思議でなりませんでした。
釉薬を使った陶磁器のような優雅さはありませんが、素朴でありながら深みのある、また同じものは世界に2つと出来ないその作品には、大自然と陶芸作家の優しさとぬくもりが満ち溢れています。
是非、ご興味のある方は覗いてみてください!
そこにはきっとあなたを待っている、“世界にたった一つだけの器”があります。
さて、今回はどの器で一杯やるかなぁ~。。。
これで戴くとなぜか同じ酒でも格段に美味しくなるから不思議です。