福徳繁栄干支かんざし2025・巳成金/福巳|全8種(総牛こつ、樹脂)|江戸時代から続く縁起簪
本日は江戸時代から続く新春の縁起物、福徳繁栄「干支かんざし・巳成金/福巳」をご紹介させていただきます。(2024.11.掲載商品)
来年の干支は「巳」。干支かんざしの命名は昨年もご説明した通り、通常『「福」+「干支」』としますので、「巳」の前に「福」と言う字を置いて『福巳』としました。
そして今回はこのほかにもうひとつ、昨今の経済状況を鑑み、来年は市中にお金が巡り廻って景気が良くなり、そして皆さまの身(巳)にも沢山のお金の実(巳)が成り、幸せになりますようにとの願いから、『実(巳)の成る金』、『巳成金』(みなるきん)を製作させて頂きました。
(ご紹介が例年より遅くり申し訳ございませんでした。)
「巳成金」とは、 弁財天尊の化身「宇賀神」(穀霊神、福徳神、福の神。神名の「宇賀」は、日本神話に登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)に由来するものと言われています。)が、巳の姿(人頭蛇身で蜷局(とぐろ)を巻いた形)をしていることから、
巳年のある日に、『金・銀・銭を紙に包んでおけば富む』という故事から“実の成る金”、“巳成金”と言われるようになったようです。
※宇賀神 (Wikipedia)
※不忍池辯天堂 (公式ホームページ. 寛永寺(かんえいじ))
※巳成金大祭 (台東区HP)
【大切なお知らせ】
明治時代より、親、子、孫と三代の長きにわたり、干支かんざしを丹精込めて製作して来られた福一さんが、この度諸般の事情により現役を退かれることとなりました。
本来であれば福一さんの流れを汲む方に継承していかれることを氏も望んでおりましたが、急であったことに加え、残念ながら現在では牛こつを扱う工芸士、彫刻士もほぼ絶えてしまっているのが現状です。
弊社でも既存のお取引先様、職先は勿論のこと、伝統工芸にまつわる関係機関、協会と、ありとあらゆる方面へお声掛けをさせて頂きましたが、残念ながら良いご回答を頂戴するに至りませんでした。まさに八方塞がり..
江戸時代から続く縁起物の干支かんざしを後世へと伝承していくことも、ついにこれで仕舞いかと危ぶまれた中、特殊造形、彫刻、彫金などの技術により小道具などを製作、現在映画やテレビコマーシャルなど映像の世界でご活躍の小此木(おこのぎ)謙一郎氏が、その志を受け継いでくださることとなりました。
福一さんより牛こつ材料などを引き継ぎ、短期間ながら直に手解きを受け、見事に製作してくださいました。
今回は従来通り、干支、竹を模した足を含め、すべて牛こつを用いた手彫りの干支かんざし4種。そして手彫り牛こつ製の足に、干支の部分のみ合成樹脂で成形した、言わばハイブリッド式の干支かんざし4種。合計8種の干支かんざしを製作致しました。
なお、今回は総象牙製の干支かんざしは御座いません。例年お楽しみにされていらした方には大変申し訳ございません。
【ご注意】
「干支かんざし」は例年、期間・数量限定商品となります。毎年ほぼ年内または年明け早々にはすべて【完売】しておりますので、お求めの際はどうぞお早めにご来店、お問合せください。
《干支かんざし・まとめ》最新
《稲穂かんざし・まとめ》最新
従来通りの総牛こつ製の手彫り干支かんざし。特製桐箱が付きます。↓
手彫りにて製作した牛こつ製の足に、小此木氏が製作した合成樹脂製の干支を添えた、ハイブリッド式の干支かんざし。紙箱が付きます。↓
「干支かんざし」とは、
江戸時代よりその年の干支をかんざしに付け、新春を飾る縁起物として今日まで大切に伝承されております。一本一本職人が丹精込めてお作りしており、素材は干支の飾り、竹を模した足ともにすべて牛こつ(牛の骨、主に大腿骨)を使用しております。
牛の骨と言っても、なんでもよいと言う訳ではありません。通常骨には”巣”と呼ばれる無数に空いた穴が多くあり、目が粗く、ざらざらとして加工も難く出来上がりの見た目もよくありません。
そこで、まずはよく吟味した材料選びをし、その材料の表面からかなりの部分までを削り落とし、”目”が細かくなるまで丹精に研ぎ出します。
そうして一見象牙とも区別が付かないほど、きれいに目の整った材料のみを使用して、ひとつひとつのパーツを彫刻して製作します。特に近年は、伝統工芸品などの材料として使用に耐えうる、良質な牛の骨の入手も大変難しくなっていると聞きます。確かに、以前何度かご紹介したことのある、正式な色留袖用の牛こつ製親骨を使用した末廣も、最近ではほとんど作られなく(作れなく)なくなってしまいましたね。
江戸時代から先祖代々「干支かんざし」の製作に携わている職人さんのお話によると、一時期象牙で作っていた時期もあったそうですが、元々江戸時代に作られていた干支かんざしの多くは、こうして動物の骨(牛こつ)などを用いて作られていたそうです。
それではまずはすべて牛こつを用いた手彫り牛こつ製の干支かんざしからご紹介させていただきます。
従来通り、竹を模した足、干支、小判、すべて福一さんより引き継いだ材料をもとに、小此木氏が手彫りにて誂えた干支かんざしになります。
足の裏には、小此木謙一郎氏の銘「言兼(ことかね)」の落款が入ります。
モノには、自然とその造形から発せられる言葉、語りかけてくるものがある。モノにも言葉と同じような働きがあり、言葉を兼ねるという考えからこの銘をお決めになられたそうです。奥深いですね。
上段より、
・干支かんざし・巳成金(白巳/青竹/牛こつ)【hp241120-A1】¥14,080(¥12,800+税)
・干支かんざし・巳成金(白巳/赤竹/牛こつ)【hp241120-A2】¥14,080(¥12,800+税)
・干支かんざし・巳成金(黒巳/青竹/牛こつ)【hp241120-A3】¥14,080(¥12,800+税)
・干支かんざし・巳成金(黒巳/赤竹/牛こつ)【hp241120-A4】¥14,080(¥12,800+税)
※干支、竹の意匠の足ともにすべて手彫り牛骨製。(長さ:約137㎜前後)
※天然素材を用いながら、職人が一本一本丹精込めてお作りしております。
※足の裏に小此木謙一郎氏の「言兼(ことかね)」の落款が入ります。
※干支は芯立てをして特殊な溶剤にて接着固定しております。
※お品物により若干大きさや形状、風合いなどが異なる場合が御座います。
※特製桐箱付き。
■豆知識:鱗(うろこ)
日本の吉祥文様のひとつ、鱗文様を使用したかんざしや和装バッグなど、和装小物をご紹介するときに度々お話しさせていただいておりますが、和の世界では通常、鱗といえば魚のうろこではなく多くの場合、蛇などの爬虫類のうろこを指します。
蛇は日本でも古来より、脱皮して大きく成長することから「死と再生」、長期間の飢餓にも耐える強い生命力を持つことから「不老不死」などと、幸運の象徴とされています。現代でも蛇革のお財布や、蛇の抜け殻をお財布に入れておくとお金が貯まるとも言われていますね。
また白蛇は、「神の使い」などとして各地で崇める風習もり、まさに蛇は幸運、金運の象徴とされています。
次に、小此木氏が合成樹脂で成形した干支(巳)を、同じく小此木氏が手彫りにて製作した牛こつ製の足に添えた、言わばハイブリッド式の干支かんざしのご紹介です。
合成樹脂で成形した干支、パッと見にその違いはあまり感じられませんが、牛こつ製のそれと見比べますと、若干光沢感、艶感が増した風合いになりますでしょうか。
上段より、
・干支かんざし・福巳(白巳/青竹/樹脂×牛こつ)【hp241120-B1】¥8,800(¥8,000+税)【完売】2024.12.10
・干支かんざし・福巳(白巳/赤竹/樹脂×牛こつ)【hp241120-B2】¥8,800(¥8,000+税)【完売】2024.12.10
・干支かんざし・福巳(黒巳/青竹/樹脂×牛こつ)【hp241120-B3】¥8,800(¥8,000+税)
・干支かんざし・福巳(黒巳/赤竹/樹脂×牛こつ)【hp241120-B4】¥8,800(¥8,000+税)
※干支の意匠は合成樹脂、竹の意匠の足は手彫り牛骨製。(長さ:約137㎜前後)
※干支は特殊な技法により合成樹脂にて成形しております。
※足は天然素材を用いながら、職人が一本一本丹精込めてお作りしております。
※干支は芯立てをして特殊な溶剤にて接着固定しております。
※お品物により若干大きさや形状、風合いなどが異なる場合が御座います。
※紙箱付き。
お求めの際は、どうぞお早めにお問い合わせ、ご来店ください。
《今までの干支かんざし一覧》2012年~
※注)過去の干支かんざしはすべて完売しております。
《今までの干支かんざし一覧》2010年~(外部サイト、アメブロへ)
※注)過去の干支かんざしはすべて完売しております。
※天然素材(べっ甲、象牙、珊瑚、真珠等)、貴金属(金、銀、プラチナ等)を用いた手作り品は、 製作時に使用する材料、また加工費などにより価格が変動する場合が御座います。また、ひとつひとつ大きさや形状、装飾などが若干変わる場合が御座います。予めご了承ください。
※べっ甲製品の場合、一見同じ様なお品物でも、使用されているべっ甲の品質や厚み等によって価格が大きく変動いたします。
銀座かなめ屋・三代目のブログ(アメブロ)
https://ameblo.jp/ginza-kanameya/
銀座かなめ屋・フェイスブックページ
https://www.facebook.com/ginzakanameya/
銀座かなめ屋・三代目の𝕏(旧ツイッター)
https://twitter.com/kanameya_3daime