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べっ甲本来の優しい温もりと美しい光沢の白べっ甲+べっ甲豆知識|大変希少で贅沢な鼈甲簪2018

「完売」

 

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ここ数年程前からネイルや洋装アクセサリー、そして眼鏡フレームなどを中心に、巷ではべっ甲が流行っているようですね。とはいっても、一部ホンモノもあるようですが、その多くはべっ甲”“、べっ甲”調“、またはプラスチック(樹脂)の上に薄い本べっ甲(茨布)を張り、べっ甲”張り“などと称されています。(2018.10.掲載商品)

 

中にはどう見てもべっ甲ではないものも、知ってか知らずか、”べっ甲“、または”鼈甲“と称して販売されているものも驚くほどたくさんあります。弊社でも一部べっ甲張りのかんざしも取り揃え販売しておりますが、あくまで樹脂製のかんざしの表面に、装飾としてごく薄い模様のある茨布べっ甲を貼り合わせた樹脂(プラスチック)製のかんざしになります。

 

べっ甲にお詳しい方、またはべっ甲製品をご愛用の方でしたら多少ご存知かと思いますが、一般的にべっ甲素材は大きく3種類に分かれます。本日ご紹介するようなやや黄色味、またはオレンジ味を帯びた透明感のあるべっ甲を「白べっ甲」(黄色くとも、しろべっこう)。逆に黒く不透明なべっ甲を「黒べっ甲」(くろべっこう)。

そしてその両方が交じりあった布(ふ)と呼ばれるべっ甲の天模様の入ったべっ甲を「茨布べっ甲」(ばらふべっこう)と呼びます(一部地域により呼び方が異なったり、さらに細分化されています)。一般的にはべっ甲というと、この茨布べっ甲を思い描く方が多いのではないでしょうか。(2018.10.掲載商品)

 

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べっ甲の材料であるタイマイ(ウミガメの一種)の甲羅に占める割合から、”白べっ甲“が最も少なく希少性が高く美しいことから、べっ甲の中でも最も贅沢で高価なものとなります。昔の花魁や現代の芸者(芸妓)、あるいは現代の白無垢を身に纏った花嫁がお挿しになるべっ甲かんざし一揃えも、すべて”白べっ甲“を基に制作されていることからも、このことが伺えます。

 

特に花嫁用のべっ甲かんざし一揃えは、白無垢は、”私はまだ何の色にも染まっていません“の意と同様、髪飾りも、模様の入った茨布べっ甲でもなく、ましてや黒色の黒べっ甲でもなく、一生に一度の晴れ舞台(ハレの日)には、べっ甲の中でも最も透明感があり、美しい光沢のある高価な白べっ甲が尊ばれ、古来よりすべて白べっ甲を用いた総白べっ甲のかんざしが用いられています。

 

勿論、花嫁さんがお色直ししてお召しになる華やかな色打掛の際は、白べっ甲に限らず、今流行りのコサージュタイプの花飾りや、華やかな色合いのかんざしなどをお挿しになられて宜しいかと思います。また余談ですが、既婚者のお召しになる第一礼装、黒留袖は、”もう私は何色にも染まりません“の意。この辺りは、近年だいぶ変わってしまいましたがね。

 

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べっ甲製品を制作する上で元となる材料は、一枚一枚がとても薄いものになります。勿論、天然素材故、1ミリ程度のものから数ミリ程度の厚みを持った材料もあります。それを何層にも「」と「」を加えながら張り合わせて(重ね合わせて)圧着、かんざしや帯留、眼鏡フレームやアクセサリー、置物などの製品を作ります。ただし、ここで問題が発生します。

 

上記のように元々天然素材故、材料自体の厚みは不均等です。それをただミルフィーユのように均一に重ね合わせてしまうと場所により厚みが不均衡となり歪なものとなっています。そこで様々な厚みの材料をなるべく均一な厚みとなるようパズルのように巧みに重ね合わせて成形していきます。それゆえ、一つの製品でも場所によって使用するべっ甲材料の”枚数“が異なります

 

この張り合わせの技術(適切な温度湿度、張り合わせの時間、そして力加減)が、べっ甲製品の元となる生地を製作する上で、最も難しい技術とされています。まさにべっ甲職人のカン、腕の見せ所でしょうか。また当然ながらこの厚みの相違(品質や手間)が、一見同じような大きさに見える製品でも価格が大きく異なる理由の一つとなります。

 

今までにも幾度となく、べっ甲の種類やそれらの希少性、価値についての”べっ甲豆知識“的なお話を書いてきましたが、他にも、べっ甲にどのような装飾を施すかによっても、どの種類のべっ甲を使が相応しいか等など、まだいろいろなべっ甲豆知識が御座います。この辺りはまた次回にでもお話しさせて頂きます。

 

それでは早速、べっ甲の中でも最も希少性が高く、贅沢な総白べっ甲のかんざし2種を御紹介させて頂きますが、色合いも形状も似たようなかんざしで、どちらがどちらのかんざしかおわかり難いかと思います。

 

ご参考までに、2種のかんざしの二股に分かれている足の根元付近の形状がそれぞれ(U字型凹字型)と異なります。それ以外にも全体の大きさや足の太さ、それから今までお話ししてきましたように全体のべっ甲の厚み(張り合わせの枚数)も異なります。そのあたりもご注目してご覧ください。

 

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上側が”U字型”、下側が”凹字型”のべっ甲かんざし。上側のかんざしの足の厚みが、下側に比べやや薄いのがお分かりになりますでしょうか。最初にこちらの”U字型の”かんざしからご紹介させて頂きます。

 

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▼うら側

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・総白べっ甲かんざし【hpkbf181023-1¥380,000+税 【完売】

(大きさ:約縦127㎜、横77㎜、厚み4㎜~3㎜)

 

 

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▼うら側

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・総白べっ甲かんざし【hpkbf181023-2¥510,000+税 【完売】

(大きさ:約縦120㎜、横75㎜、厚み5㎜)

 

どのようなかんざしがおすすめか、分からないことなど御座いましたら、どうぞお気軽にご来店の上ご相談ください。色々とお話を伺いながら、ご予算を含め、常時取り揃えております数百種類の中から、最もふさわしいかんざしをお勧めさせて頂きます。

 

▼【白べっ甲かんざし】まとめ(留袖・訪問着・小紋などにおすすめ)

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▼【べっ甲かんざし・蒔絵/螺鈿】まとめ

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▼【黒べっ甲かんざし・真珠使い】まとめ(留袖・訪問着におすすめ

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鶴は千年、亀は万年古来より縁起物として、広く祝事に尊ばれてきたべっ甲

一生に一度の晴れの舞台、結婚式などに出席される新郎新婦のお母様ご親族の方、またご列席されるお客様も、是非べっ甲のかんざしをお勧め致します。べっ甲であれば、大切に保存して頂ければ、一生持ちますし、べっ甲職人が磨けば、ほぼご購入当時のべっ甲本来の輝き、美しさが何度でも蘇ります。また万が一、足などが折れてしまっても修復が可能です。そういった意味からも、べっ甲は次の世代へも受け継いで頂ける素晴らしいかんざしです。

 

※1980年にワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)に日本が批准し、それ以降、べっ甲材料の輸入量は段階的に減っていきました。そして、日本が開催国となった第8回(1992年)締約国会議(加盟国で2,3年に一度開催される会議)が開催された年をもって、それ以降現在に至るまでべっ甲材料の輸入が停止されています。現在制作されているべっ甲製品は、その年以前に輸入した材料を少しずつ大切に使用しながら制作されています。

 

※天然素材(べっ甲、象牙、珊瑚、真珠等)、貴金属(金、銀、プラチナ等)を用いた手作り品は、 製作時に使用する材料、また加工賃等により価格が変動する場合が御座います。また、ひとつひとつ大きさや形状、装飾などが若干変わる場合が御座います。予めご了承ください。
※べっ甲製品の場合、一見同じ様なお品物でも、使用されているべっ甲の品質や厚み等によって価格が大きく変動いたします。

 

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